塾に頼らず問題集に教えてもらう
塾に行かず(行けず?)に学力を上げていこうというテーマのこのブログですが、中学3年にもなるとなかなか親御さんでは教えてあげられないレベルになってきてしまいます。
教科書レベルの問題なら理解できるが、模試や応用問題になると得点が伸びないというお子さんのために、ただ問題をこなすだけではなく、問題の解き方・考え方を学ぶという観点で作られた問題集・教材を、主に苦手な生徒が多い数学に着目していくつかご紹介させていただきます。
高校受験数学において、落としてはならない&対策が比較的容易な単元はなんだと思いますか?
それはズバリ、関数とグラフの問題です。
基礎計算力は大前提として、ある程度のセンスが必要なもうひとつの重要単元『図形』問題と違い、関数とグラフ問題は数パターンの解法を会得すると驚くほど得点力が伸びます。
是非、下記の問題集でその得点力をゲットしましょう!
◎高校入試「解き方」が身につく問題集
このシリーズの特徴はとにかく例題の解説・解法が具体的かつ親切なことです。
5教科発売されておりますが、その中でも数学は塾なし勢にとっては心強い味方となりそうな問題集です。
このシリーズの問題集は全ての単元を学ぶ問題集ではありません。
数学に例えれば、苦手な生徒が多い『関数のグラフと図形の融合問題』の標準~応用問題(正答率1~5%なんて問題も・・)を多く取り上げて、重点的に解法を学んでいくスタイルの問題集です。
特に2次関数(2次曲線)のグラフと図形問題には多くのページを割き、例題を熟読した後に練習問題(全て公立高校入試過去問)を一通り解けば、関数とグラフ問題では大きな手ごたえをつかむことができるはず。
関数に比べてやや問題数は少ないですが、『図形』と『確率』対策にも使えます。
偏差値60前後から抜け出せないでいる受験生にはおススメしたい1冊です。
このシリーズは他の教科もなかなか面白い内容で、特に計算問題に特化した『理科』となかなかコツがつかみづらい『社会』の地理問題も併せておススメします。
国語と英語は部分的学習の効果が出づらいのでおススメしません。
◎未来を切り開く学力シリーズ数学・入試実践
本ベースでの自学派には定評のあるこの『未来を切り開く学力シリーズ』ですが、数学入試実践編(発展)もなかなか親切丁寧&ツボを押さえた良書です。
この問題集も全ての単元内容を演習するものではなく、関数・図形・確率(数列)という苦手な受験生が多い、そして即効性のある単元を厳選しております。
内容も例題解説に重点を置いており、非常にわかりやすく丁寧です。
二次曲線のグラフと図形問題や動点の関数問題、折り返しの平面図形問題や少し複雑な空間図形の問題等、公立高校入試数学で応用問題として出題されやすいポイントを押さえた内容です。
ただし、この問題集も基礎問題はなく、標準~応用の公立過去問をベースに作られているので、『解き方』シリーズと同じく偏差値60前後の生徒向きと言えるでしょう。
◎塾で教える高校入試 数学 塾技100
さて上記2冊がある程度どんなレベルの受験生にも安心しておススメできるのに対して、この『塾技100』は少し取り扱い注意。
内容はかなり充実していて、関数のグラフと図形の融合問題はもちろん、ほぼ全ての単元に対して、覚えておくと非常に便利な知識と解法がこれでもかと詰め込まれた問題集です。
中でも関数関係と図形関係の情報量と問題のレベルの高さは圧巻で、当然のように私立高校の問題も含まれています。
したがって、一般の公立高校を受験する上ではややオーバースペックだとも言えますが、偏差値が60後半~70超、学校のテストでもほぼ毎回95点くらいを取れる優秀なお子さんなら有効に使いこなすことができるでしょう。
公立高校入試問題でも時折見られる正答率数%台の難問も制覇したいようなお子さんには中3春くらいにこの問題集を与えて、じっくりしっかりこなせば怖いものなし。
冊子の問題以外にもインターネットからさらに多くの難問もダウンロードできるので問題数もかなり豊富です。
ただし、情報量が多いため、紙面もかなりビッシリ埋まっており、偏差値60以下の生徒なら拒否反応を起こす可能性高いので要注意(笑)
◎進学塾プロ講師が教える高校入試 数学 瞬解60
実は上の塾技100と同じ著者が書いているこの『瞬解60』。
テーマ的には塾技100と同様に、覚えておくと便利な公式や解法を軸として様々な例題をもとに学習していく内容です。
塾技100と異なるポイントとしては、まず単元内容がこちらのほうが圧縮されており単元数自体を少なく(100→60)している点と、塾技100が公式は比較的シンプルに記述されておりとにかく内容の濃さと問題の質の高さで推してくるのにたいして、こちらはなぜそのような便利な公式や解法が成り立つのかという解説を、会話形式という少しくだけた形で表現し、理解しやすく書いているという点です。
内容自体はなかなかハイレベルですが、基礎公式の復習や比較的難易度が低い例題も多く使用されているので、偏差値60前後の生徒でも手が出しやすい問題集に仕上がっております。
一通りの復習&演習を終え、さらにもうワンランク上の実力を手にしたい場合はおススメできる一冊です。
今回、教えてくれる問題集として紹介させていただいた数冊は、あくまでも教科書レベルの問題ならほぼ大丈夫!という生徒さん向けです。
数学に関しては、単元ごとに学習の成果が得られるので、受験の直前期に部分的導入という形でも効力を発揮してくれるでしょう。
また、苦手な単元を学習するという観点ではスタディサプリも優秀なツールです。
中3の受験期なら『公立高校受験対策講座』がかなりの効力を発揮してくれると思うので、一度ご検討ください。
苦手な単元、強化したい単元に絞ってのピンポイント学習が可能です。
ではこのへんで(^^)/