学習習慣の基礎は家庭学習にあり
もうすぐ夏休みが始まります。
スポーツの遠征やキャンプ・旅行など楽しみにしているイベントも満載でしょうが、学力レベルを問わず『学習計画』は立てられていますか?
春・夏・冬の季節長期休暇では家族で楽しむイベントも大事ですが、学習習慣を身に付けさせるためにも大事な期間になります。
◎通塾している=学習習慣ではない
小学生だと、くもん等を中心とした学習塾に通っているお子さんも多いと思います。
学校の授業についていけない・学校の授業よりも先に進んだ学習をしたいというお子さん&ご家庭なら塾は効果が高いものですが、本来、塾は誰にでも必要なものではなく、逆効果に働く場合もあります。
中学生になって必要になってくる学習習慣とは、宿題・課題をこなす・しっかりやる習慣ではなく、『当たり前のように毎日学習する習慣』です。
毎日学習するということは、毎日家庭学習をするということ。
もし、今日は塾に行っていたから勉強はOKと家庭学習をしていない日があるご家庭は少し注意が必要です。
そういう意味では小学生時代に学習習慣を身に付けさせるためには、塾よりも通信教材のほうが適していると言えるかもしれません。
子供の学習内容や学習計画について、大部分をまかせて安心できるのが塾の最大のメリットですが、それは同時に学習分野での親の影響力が薄くなるということでもあります。
塾依存状態で中学にあがり、お子さんの頑張りで成績上位または自立して学習に向き合えるお子さんも多いと思いますが、逆に思うように学習効果が上がらないお子さんも同じくらい多いはずです。
その場合、毎日の学習習慣が身についていない(塾でしか勉強しない)&親の言うことを聞こうとしない状態では、対策が非常に難しくなるし、その改善に四苦八苦しているうちにあっと言う間に高校受験本番を迎えることになってしまいます。
家庭で毎日机に向かうということ
中学受験を考えているご家庭は必死に対策・親も学習しているでしょうが、ここで考えなければならないのは『普通の公立中』に通う大部分のご家庭です。
毎日家庭学習をやるというのは、小学生にとってはなかなか大変な作業です。
だって、勉強なんて本来やりたくないのですから。
サッカーをやっている小学生の保護者の会話で『全然勉強しなくて、もうサッカーばっかり夢中になって困ってるの~』なんてニコニコしながら話しているのをよく耳にします。
それ、笑ってる場合じゃないから!!
ジュニアスポーツに没頭する家庭は基本的に考えが甘いご両親が多いですから。
勉強したくない日も認めてあげる
毎日決められた時間または決められた量の勉強をできることは理想です。
でも、スポーツの大会で朝早く出発して、帰ってきたのが既に夜19時とか、学校行事が一日中あり夕方には疲れ切っている・・・ありますよね。
そういう時にも、決まった勉強をさせるのではなく、『15分でも、問題集1ページでもいいから頑張ろう』と体力との調整を認めてあげましょう。
ただし、疲れたから勉強を全くしないというのはナシです。
短時間でも勉強は毎日するものだと小学校低学年時代に叩き込みましょう。
基本的に宿題だけでは演習量不足
公立の小学校で与えられる宿題は、勉強嫌いの子にも与えられる最低限の勉強量です。
中学・高校と進学するにつれて大事なのは小学生時代に培った基礎学習能力だと痛感するはずなので、必ず宿題+αの学習量・学習内容を意識するようにしてください。
負荷をかけすぎるのも逆効果なので、是非薄めの基礎教材で『これなら頑張れる』と錯覚させるものを与えてください(笑)
お子さんの学力レベルを上げたい気持ちもわかりますが、無理は禁物なので標準問題メインの問題集からのスタートをおススメします。
なにより大事なのは学習習慣と反復学習による基礎学力定着ですから。
独学先取学習するなら夏休み・冬休み
公立中学から上位高校を目指す・中学1年からのスタートダッシュに備えるという観点から、長期休暇を利用して中学数学・英語の先取学習をするという考え方もアリでしょう。
我が家では6年生の娘に夏休みから数学の中学生分野に取り掛かる予定を考えております。
はっきり言って独学なら、中学受験の算数難問より中学1年数学のほうが取り組みは数段容易。
色々な考え方があると思いますが、公立高校を受験する場合に限り、中学受験用小学生難問を頑張らせるよりも、中学生範囲の数学・英語を先取学習し、万全の状態で中学校に入学させるほうが効果が高いと個人的には考えております。
教材は『スタディサプリ』を考えていますが、長くなりそうなので後日記事にしてみようかと思います。
◎反抗期になる前に
以前の記事で高校受験に向けての学力は70%小学生時代に決まると書いたこともありますが、是非、反抗期が始まる小学校4年生くらいまでに計算・読書(読解)を中心とした学習を習慣化させましょう。
授業のない夏休み・冬休みは子供に任せていると、どうしても勉強の量にムラができてしまうので、ここで毎日学習するという習慣作りができると、中学以降での取り組みにも大きな差が出てくるでしょう。
小学校高学年の学習内容でついていけなくなると、中学で取り返すためには何倍もの労力と根気が必要になってきてしまいます。
学習習慣が身につく前に早めの反抗期に入ると相当なハンデになりますし、そのまま中学生になると親にできることはかなり限られてきてしまいます。
逆に、小学校高学年までに学習習慣とそれに伴う学力が身につくと、親が過剰な期待をかけない限り、反抗期はある程度軽減できるように見受けられます。
かといって、勉強を楽しめる子供はほとんどいないでしょうし、将来の為と説明してもピンとこないでしょうから、塾に通っていない子供に勉強の意義をどう認識させるかというと、次の3点に集約されます。
・100点を取って皆に褒められる成功体験
・学力が上がることで楽しく参加できる授業
・問題集をやり遂げる達成感
小学校時代のテストは90点以上を基礎習得の目安としてください。
ただし、この頃からケアレスミスが少ないというのは今後に向けての強みになりますから目指すのはあくまでも100点満点です。
ではこのへんで(^^)/