塾なしアスリートの公立上位高校受験

普通学力のサッカージュニアユース中学生が独学で上位公立高校に合格するまでの記録

偏差値別高校入試過去問の活用法・使用時期

高校入試・過去問題を有効に使い合格を勝ち取る

例年7月に入ると、高校受験関連の書籍も最新版が発売され始め、各都道府県の公立高校過去問が発売される地域も多いはずです。

さらには、現在インターネットの発達により、近年の過去問なら購入せずとも入手する方法も増えており、過去問に触れる機会・情報も増えてきています。

それでは、この過去問を最大有効活用するためにはどう使うのがいいのか、様々なパターンを想定して検討したいと思います。

 

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◎過去問はデータ分析・時間配分演習のためのもの

なぜ過去問演習が必要なのかというと、一番大事なポイントとして、自分の受験する地域の入試問題傾向を知る最も有効な手段であるという点があげられます。

各都道府県には様々な入試制度があり、各都道府県の教育委員会や各高校の方針により、その問題傾向や問題レベルは様々です。

当然その対策として最も有効なのは、できるだけ最新の過去入試問題を利用して傾向と重要学習ポイントを探ることになります。

なぜできるだけ最新の過去問なのかというと、近年の大学入試制度改革の影響でこの2,3年で大きく傾向が変わっている地域もあるので、あまりに古い情報はどうしても重要度は低くなります

それに関しては、事前に塾や学校、インターネットを利用して事前に把握しておかなければなりません。

そして、もうひとつ重要なポイントは、実際の過去問を制限時間通りに解いてみることで、本番に向けての実践的なシミュレーションになるという点。

 本番と同じ条件で解いてみることにより、過去問自分の解答スピードや、得点傾向・苦手な単元等を把握して、解く順番や時間をかけるべき単元が見えてきます。

極度の緊張状態で迎える入試本番に向け、模擬試験と同様にうまく利用しましょう。

入試過去問は学力を上げる問題集ではなく、本番の得点を上げるための資料

最も重要な受験データであり、最も有効なアウトプット練習台だということです。

 

◎自地域過去問の使用時期

それでは、その入試過去問はどのタイミングで使用するべきなのでしょうか。

これについては全員が同じ感覚で解くべきではないはずです。

ポイントになるのは現状学力と先取学習計画。

 

模試偏差値65以上

このレベルの生徒なら先取学習の有無にかかわらず、夏休み中に実践過去問演習をやってみるべきでしょう

先ほど書いた通り、あくまでも実践シミュレーションなので何点取れたかはあまり重要ではありません。

履修済範囲の出題形式には対応できているかどうか。

全教科解答してみて、教科別の時間配分はどうだったか。

先取り学習をしている場合はその習熟度確認。

1年分でかまわないので、できるだけ早く受験問題を経験してみることが重要なのです。

ここまでしっかり学習し、基礎を身に付けてきたこのレベルの生徒なら、過去問の結果を分析し、さらにポイントを絞った学習に結び付けることができるはず。

そして、より有効な経験にするためにも、最新(昨年度版)の過去問を先にやってみましょう

偏差値70以上の公立高校校を目指すなら、自県の過去問だけではなく、他県の過去問を解く演習が合格への近道です。

全国高校入試正解または分野別過去問も早めにご検討を。

 

  

模試偏差値55~65

このエリアにいる生徒はまだ基礎が十分でない可能性が高い。

優先順位は過去問を経験するよりも、1,2年の復習を含めた基礎固めのほうが先

塾で先取り学習の計画が既に進んでいる場合は、シミュレーションとして過去問演習を早い段階でやることには意味がありますが、先取学習に手を付けていない場合はまだ焦る必要はありません。

もし偏差値65以上の公立高校を志望しているなら、夏休み中は過去問演習より、これまでの復習と同時に英語・数学の先取学習を計画・実行し、過去問実践シミュレーションは先取学習の目途がたつ10月,11月位を目指しましょう

11月になれば、理科・社会も90%程度の履修状況で過去問演習をスタートできるはず。

過去問は大事に温存しておいて(?)、夏休み&2学期の学習で土台をしっかり作り、ラストスパートに向けて準備しましょう。

このレベルにいる生徒は基礎固めと言っても基礎問題集を買う必要はありません。

時間を計ってやる過去問ではなく、過去問抜粋の問題集でじっくり復習・定着させていきましょう。

 ただし、模擬試験で国語の解答時間が足りないなどの具体的課題がある場合は、その対策(読解スピードアップ)として実際の過去問を利用することも有効です。

 

 

模試偏差値45~55

実践過去問演習についてはひとまず忘れましょう。

ひたすら基礎問題集や過去問抜粋問題集などの教材を利用して、冬休みいっぱいまでは学力向上に努めて、実践感覚は模擬試験受験の場を利用するのがいいと思います。

全県模試等は、本番入試を意識した問題構成や問題レベルに合わせた作りになっている場合が多いはずなので、受験できる模試は手あたり次第受けましょう。

模試とはいえ多少の緊張感はあるので、色々と試している余裕はないと思いますが、採点後の対策研究には効果を発揮します。

基礎学習を重ねて自信がついてきた入試1か月前位の1月、2月に入試過去問による本番シミュレーションをしてみることをおススメします

まずは各教科ごとにインプットと問題集アウトプットを繰り返し、じっくり実力を養っていきましょう。

 

 

◎過去問使用の注意点

本番同様のシミュレーションにするためには、正式な試験時間を計って演習に取り掛かるようにしましょう

国語は試験時間内に全ての問題を解けていますか?

本番でも時間配分による取りこぼしは十分に考えられます。

比較的基本問題が多い公立高校入試では、基本問題のミスは命取りになるので、数学・英語の序盤の基本問題を素早く正確に解く練習単純なケアレスミスによる失点を防ぐ方法を過去問シミュレーションで実行してください。

解くのが厳しい問題だと判断した場合、他の解答の見直しをした後にその問題にチャレンジしてみるという方法も効果的なので、解答順番のシミュレーションも同時に意識します。

同じ問題が出題されることはないですが、類似問題が出題される可能性は高いので通常の問題集同様、間違った問題をそのまま放置しないように。

解答を確認するだけではなく、必ず日を改めて自力で正解するまでその問題にチャレンジするようにすることを忘れてはいけません。

自県の過去問は最低限3年分(不安な場合は5年分)しっかり解けば十分ではないでしょうか。

入試傾向が目まぐるしく変わる昨今の高校入試では、あまり古い年代まで遡って過去問演習をするよりも、全国高校入試問題正解を使用して最新の他県入試問題を経験したほうが傾向を掴むうえでも、演習量的にも結果につながるはずです。

 

 

では、このへんで(^^)/