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高校入試の思考力活用問題って何?

高校入試における思考力活用問題

 

2020年度から始まる大学入試制度改革に伴い、近年、高校入試にもその対策・準備学習を意識させるような思考力活用問題が増えてきています。

もともと、中学受験の対策として必要でもあったこの論理的思考力とはどういうものなのでしょうか??

 

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論理的思考力ってなに?

なんだかわかるようではっきりわかりずらいこの『論理的思考力』。

わかりやすい言葉に言い換えると『筋道をたてて考える力』ということになるでしょうか。

暗記したものを一問一答風に答える能力ではなく、与えられた情報や言葉をもとに、順序だてて考えていくことにより答えまでたどり着くことができるかどうか。

したがって入試における思考力活用問題とは、単純にその答えを求めるのではなく、その答えにたどり着くまでの考え方を問う、またはその説明能力を問うという観点からの出題ということになります。

思考力と言っても当然1つの能力ではありません。

その中には記述力や表現力といったものが複合的に重なり、入試における『思考力活用問題』と総称されている入試問題が出題されているわけです。

 

うーん。。。この力を学校の授業で身に付けるのは難しいだろうなぁ。。。

かと言って、思考力を上げる問題集をやる!という単純なものでもないし、そもそも市販されている問題集にそんなものはほぼありません。

もちろん受験に必要な能力なので学習塾でもそれぞれ対策を考えているでしょうが、家庭でできることってあるのでしょうか??

 

高校入試問題ではどのように反映されているか

入試制度改革の中でも重要な柱でもある『思考力』『判断力』『表現力』。

では、高校入試ではどういった変化が表れてきているかというと・・・

 

身近なテーマに沿った形での問題

数学や理科においても、生活の中での条件を前提に考えさせる問題が増え、その分単純に問題の文字量が増加する傾向があります。

数学で『A地点からB地点までの距離を求める』ではなく、『〇時に家を出発したCさんがA地点にいて、その時〇〇をしていたDくんと〇時に合流してから移動した結果の移動距離を求める』など、余計な情報も含めた理解力や情報収集(拾捨とも言える)が必要になり、より日常を意識させる具体的テーマに基づいた問題が多くなってきております。

〇子さんが行った実験(調査)』という具体的な文章を元に、その考え方で発生する答えや語句を解答させるという出題形式もよく目にするようになりました。

 

自分の言葉で答えさせる記述式解答

解答の仕方も、以前の選択問題や単純な語句の解答ではなく、文章として答えさせる記述式解答の増加も特徴のひとつです。

社会の用語を答えさせるのではなく、その歴史上のできごとを〇〇と〇〇という語句を用いて30字程度で説明せよ。といった問題方式です。

大学入試でもマークシート選択問題式であったセンター試験が廃止され、共通テストという記述力が求められるテストに移行するのですから、こういった傾向はより増加し、より複雑化していく可能性が高いでしょう。

 

様々な情報から答えを導き出す問題

グラフ表資料を多用した問題も増加傾向にあります。

その言葉からは『理科』や『数学』が連想されるでしょうが、その傾向は他の『英国社』でも反映され、どの教科でも『資料』を読み取って必要な情報を分析する力がより必要になってきています。

と同時により単元の限定が難しくなってくる『複合問題』も増えており、一見するとなんのテーマの問題かわかりずらい複数の単元(県によっては複数の教科にまたがる問題も)の解答が求められる問題も増えてきているのも特徴のひとつと言えます。

 

日常の学習で対応は可能か

この複雑化する思考力活用問題に対して、中学2年~3年からできる対策は多くはないでしょう。

上にも書きましたが、『思考力活用』や『新傾向入試』に効果的な市販問題集は現状ないので、全国高校入試問題正解や分野別過去問の最新版で傾向と対策を探り、出題形式・問題文章量に慣れることは上位~トップ高校を目指すには絶対必要な学習です。

 

 

あとは、思考力・表現力は一朝一夕に身につく能力ではないので、幼少期からの生活・会話の中で養っていくしかありません。

高校入試出題傾向を見ていると『論理的思考力』=『論理的国語力』と言い換えることができるのではないでしょうか。

小学生・中学初期からの論理的国語力育成はこれからの時代の受験を勝ち抜くためには絶対必要条件になりつつあり、日常の中で親御さんが意識してあげなければならない重要なポイントです。

本を読む(読書量)、言葉を増やす(語彙力)、自分の言葉で話す(会話力・会話説明力)。

中でも学習量と同じくらい大事な家庭での『会話量』。

学力が低いお子さんは総じて会話説明力に乏しく、文章での会話ではなく『単語』での会話が多いそうです。

皆さんのお子さんはいかがですか?

対策が難しい新傾向入試に向かうためにも、まずは家庭内での会話(子供の意見を聞いてあげる等、説明機会を多く作る)や国語の学習を見直して学習の土台・基礎をしっかり作り上げましょう。

 

 

 

では、このへんで(^^)/