読書は必要なもの?いやいや、楽しいものです!
学習の成果を上げるためにも、文章を読み解く能力は非常に大切です。
長い文章を読むためには、ある程度の訓練と読書量が必要になってきますが、なかなか読書を好きになってもらうのは難しいもの。
学習の基礎を育むなんて固いこと考えずに、まずは楽しい読み物を与えて、読書は楽しいもの、活字でしか表現できない世界もあるということを教えてあげたいですね。
我が家でも、どうしても学力に目線が行きがちなのですが、将来のために、少しでも読書好きになって欲しい想いで、小学生高学年くらいから少しづつ読書を勧めています。
下の娘は比較的いろいろなジャンルの、子供向け小説を楽しんで読んでいますが、男の子はやはりゲームのほうが楽しいせいか、なかなか読書に意識を向けるのが大変でした。
そんな、お世辞にも読書好きとは言えない世の中のサッカー少年に読んでもらいたい本をご紹介させていただきます。
◎サッカーボーイズシリーズ
まず、サッカー少年ものとしては定番ですが、『サッカーボーイズ』シリーズは本人だけではなく、是非親御さんも一緒に読んでいただきたい作品です。
どこにでもいるサッカーが好きな小学6年生(ちなみに作中では、地域トレセンクラスなのでソコソコ上手い小学生)が、現実社会でもよくあるリアルな挫折と葛藤を繰り返しながら、サッカー選手として、そして一人の人間として成長していく物語。
日本代表を目指すとかワールドカップで優勝だ!とかではなく、日本全国どこにでもある身近なサッカー少年団・クラブを題材にしてストーリーが展開されていくので、子供がサッカーをしているご家庭でしたら、きっと多くの部分で共感しながら楽しく読み進めていけるのは間違いないと思います。
しかも、このシリーズはなんと小学6年生2部作から始まり、公立中学サッカー部の3部作、そして公立(強豪)高校サッカー部の3年間まで続く物語なので、もし楽しんで読み始められたら、既に8冊読破確定!!(笑)
主人公が飛躍的に成長し活躍する物語ではなく、どちらかと言うと常にサッカー選手としての現在地に苦しみながら、それに対しくじけず、真摯にサッカーと向き合う物語です。
高校2年生でも、未だにAチームに上がれない選手が主人公というのだから、どれだけリアルかがおわかりになるでしょう(涙)
文章も読みやすく、作者のサッカーへの思い入れが伝わるように、試合での描写はリアルで、まるでピッチの空気感や埃の舞う様子などが目に浮かんでくるようです。
息子も小学高学年から読み始め、最新刊が出るたびに親子で楽しんで読んできましたが、息子も中学生になると、2日あれば1冊読破するようになりました。
今でも暇な時に思い出すように読み返すことがあるようです。おススメですよ!
ちなみに学習的なことを言うと、この『サッカーボーイズ』の文章は過去に何度も公立高校入試の国語の問題文として抜粋されてます。
リンクに作品発売順の題名を記載しておきますので、サッカー少年には是非!!!
新装版等出てますが、表紙が雰囲気等、旧版のほうが好きなので画像は旧版です。
新しいものは表紙がマンガみたいでちょっと安っぽいんだよな。。。。
◎レッドスワンシリーズ
こちらは、全てのサッカー少年。。というよりは、少し戦術的なことも理解し始めた小学6年以上におススメしたいシリーズですね。
ストーリーも、リアル路線というよりも、フィクション的・映画的な楽しみを味わえる展開で、『サッカーボーイズ』とは雰囲気が180度異なるこの『レッドスワンシリーズ』です。
舞台は古豪の私立高校サッカー部、中学時代は日本代表候補にまで上り詰めたが、若きエースとして期待された高校入学後に再起不能の大けがを負ってしまった人物が主人公です。
県内でも強豪とされながらも、長らく全国の舞台に立てていない赤羽高校でくすぶり続ける主人公やサッカー部員たち。
その崩壊しかけたサッカー部に現れた、若き新人女性監督(美人なサッカーオタク)の斬新な戦術のもとに、再び全国を目指すサッカー部と、靱帯損傷(半月板だったかな?)という高校生には重すぎる怪我を負った主人公が、この女性監督の下で『指導者』としてのやりがいに目覚めながら成長していくという物語です。
この作者もよほどサッカーオタクなのでしょう。
作中の試合展開やその使用戦術は現代サッカーに即した内容で、非常に面白い。
軽く恋愛要素も絡ませながら進むストーリーは読者を飽きさせず、個性的で愛すべきキャラクターたちも物語に華を添えます。
こちらは現在高校編のみで4冊が刊行。。。ですが、エンディングはまだで、売り上げ次第でそのラスト(?)5冊目が出せるかどうかという作者のツイッター情報なので、そういう意味でも、是非皆さん購入して売り上げに貢献してください!!(笑)
4冊目のラストでは主人公が限定的にプレーヤーに復活するという劇画的熱い展開!
ここで終わるのは勘弁して欲しいです!
◎番外編・論説文対策
こちらは小学生にはちょっと難しいかもしれませんが、読解力を養うためには物語ばかりではなく論説文に慣れることも大事です。
長谷部誠選手の『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 (幻冬舎文庫)』から入った息子のサッカー論説文対策(笑)
著者は鹿島アントラーズで長きに渡りセンターバックとして活躍されていた岩政大樹選手で、彼はDFらしい面構えに反して、東京学芸大学出身のインテリ、その文章も選手ならではの視点を交えた、非常に面白く読みやすい構成になっています。
選手としての勝負の分かれ道と、引退した今だからこそわかるピッチ内外での様々な出来事や勝敗を論理的解釈により解説してくれています。
上手い・強いだけが勝つ条件ではなく、メンタルや考え方・日々の積み重ねによりゲームの勝敗が左右されるのだという事例などを色々な角度から論じていて、サッカーや人生においての有益な1冊としておススメします。
ただなんとなくサッカーしている中学生にはつまらないかもしれませんが、本気でサッカーに取り組む中学生なら『なるほど』と思える文章がたくさん詰まっています。
いかがでしたでしょうか?
まだまだおススメしたいサッカー読み物はたくさんあるのですが、今回紹介した作品は是非、サッカーを頑張る小中学生とそのご家族に読んでいただきたいです。
『あ、読書って意外と楽しいな』のきっかけになってくれると嬉しいです!
ではこのへんで(^^)/