入試本番で最高の状態を迎えられるように計画を立てる
2学期の定期テスト・学力テストも一通り終わり、ここからが本当の闘いになります。
まだまだ志望校の合格偏差値に届いていない受験生も多いでしょうが、この90日間の頑張り次第では学力はまだまだ伸びます。
トップ校を目指し、これまでに先取学習を行い十分に準備してきた受験生ならひたすら「全国高校入試正解(TEL帳)」をやる!という計画を組むべきですが、そうでない受験生はこの3か月でいかに効率よく学習していけばよいのか、1~2週間単位で教科別にスケジュールを組んでいきましょう。
当然ですが、この計画は冬休みに入る前に始まってますからね。
一番厄介な『明日から頑張る』状態にならないように!
◎国語対策のスケジュールとポイント
まず、国語はこれからの3ヵ月は時間をかけ過ぎないように考えましょう。
なぜなら、苦手教科だからといってこれから猛勉強しても本番で大幅な得点力アップは望めない教科だからです。
古文漢文・漢字・文法や言葉遣いなど、短期学習で効果が望める学習に絞って計画に組み込みんでいきます。
国語・2学期中:漢字・古文漢文
公立高校入試問題での古文漢文は基礎的な出題が多く、短期対策でも十分に効果が望めます。
苦手な生徒は基礎問題集でいいので一冊に絞って学習するよう心がけましょう。
同様に漢字も、書き取りは小学生範囲が中心ですし、毎日コツコツと学習していけば、あまり時間をかけ過ぎずに対策が可能です。
古文漢文&漢字で100点満点中の30点程度でしょうか、ここは捨ててはいけません。
★おススメ使用教材
国語・冬休み中:漢字・古文漢文・自県過去問
この時期から大事なことは、入試本番の問題形式に慣れる事、どのくらいの長さの問題文を読まなければいけないのかという感覚を身に付けることも大切です。
最低でも過去5年分は用意して、試験時間をしっかり計りながら自県過去問演習に取り組んでください。
自己採点だけでは、どうしても甘くなる&緊張感に欠けるので、できるだけ時間制限と採点は保護者の方が協力してあげると効果的です(5教科共通)。
★おススメ使用教材
自県過去問(新たな教材購入は不要)
漢字学習の確認テストをしたい場合は下の無料テストサイトがなかなか便利です。
無料ですが、公立高校の頻出問題を結構な枚数をダウンロードできてテストできます。
国語・受験前30日:漢字・自県過去問
受験直前期も同様に自県過去問演習程度にとどめます。
確認としての漢字・古文単語(問題集に掲載されている)の学習もいいでしょう。
いずれにしても時間をかけ過ぎない方針はここでも変わりません。
★おススメ使用教材
自県過去問
◎数学対策のスケジュールとポイント
数学に関しては、現状学力によりかなり対策が変わってきます。
すぐに学習効果が表れる即効性の高い教科ではないので、この時期までにどこまで標準問題に対応できているかがポイントです(基礎問題は当たり前)。
また、3年生後半で履修するにも関わらず、高校入試では重要な単元、相似・円周角・三平方の定理の先取学習・問題演習がどこまで進んでいるかで対策も大きく変わってきてしまいます。
ここでは、先取学習を意識していたが、まだまだ習熟は足りない・・・という我が家のようなご家庭を意識したスケジュールを中心に。
数学・2学期中:相似・円周角・三平方の実践演習
数学は3年後半の履修単元からの出題が多く、複合問題としても全ての学習を終えていないと対応できない問題も多く出題されているので、自県過去問に入る前(できれば年内)に上記の図形単元は標準問題まで対応できるように学習を進めます。
だまって授業が終わるの待っていたら、冬休み中からの過去問演習に支障をきたすので、偏差値60以上の公立高校を目指すなら、11月~12月の重要学習と言えるでしょう。
★おススメ使用教材
学校のワーク(これは最優先で終わらせる)
教科書ワークでも可。
とにかく、相似・円周角・三平方の定理の基礎・標準問題を多く解くこと。
自力で先取学習が難しいなら、今からでもスタディサプリを使用すること。
一通り先取学習を終えて、基礎的な問題は大丈夫。という生徒は公立入試問題集で応用問題に挑みましょう。
「解き方・数学」は上記図形3単元の応用問題や複合問題を多く取り上げており(関数とグラフと図形の問題も力を入れている)、説明も丁寧なので自学先取学習応用問題の仕上げにはおススメです。
数学・冬休み中:先取学習の仕上げ・過去問抜粋問題集
まだ、先取学習が終了していない場合は死ぬ気で終わらせる。
ある程度自信のある生徒は、公立入試問題抜粋問題を利用して苦手単元又は強化したい単元をピンポイント学習します。
合同・相似の標準証明問題や2次曲線のグラフ標準問題の演習が不十分な生徒はこのタイミングでしっかり演習量確保しましょう。
ここが苦手なままでは厳しいですよ。
★おススメ使用教材
学力レベル・志望校レベルにより、使用教材は異なるので過去記事で公立高校抜粋問題集をご検討ください。
また、苦手単元を潰すという意味ではスタディサプリの使用もおススメできます。
ある程度実力がある生徒は、是非、冬休み中に自県過去問に入りましょう。
数学・受験前30日:自県過去問
どのレベルの受験生もこの時期は、自県過去問中心で対策を進めます。
時間を計る、保護者に採点してもらうという方針は共通です。
1週間に1回くらいは自県過去問演習し、きちんと理解するまでその問題を復習すること。
他に問題集をやる余裕がある場合は、図形対策中心(特に空間図形応用)で進めます。
★おススメ使用教材
スタディサプリ・自県過去問
◎英語対策のスケジュールとポイント
英語は積み重ねの教科で、ここからの急激な得点アップは望めません。
ここではある程度しっかり学習し、基礎学力はあるという前提で計画を立てていきます。
12月からの学習のポイントは、長文対策・リスニング対策・自由英作文対策の3つと言えるでしょう。
それぞれの強化ポイントに合わせて教材を選び、仕上げ段階の学習に入っていきます。
あくまでも英単語学習は、ここまで継続して行っているというのが大前提です。
もし、まだ英単語量が十分ではない場合はこれからでも毎日継続して学習しましょう。
英語・2学期中:長文・リスニング・自由英作文対策
この時期から問題集をそれぞれこなすのは時間的にも厳しいので、スタディサプリの公立高校受験対策講座を一番におススメします。
長文対策も20講座近くありますし、リスニング・自由英作文の関先生の動画授業は塾に通っていない受験生は必見です。
特に自由英作文はやみくもに勉強しても、得点につながりづらい設問なので。
スタディサプリ無料視聴期間2週間で、この2単元の動画授業は聞いてしまいましょう。
使わないと思ったら必要な問題だけ急いでプリントアウトして解約すればよいのです(笑)
★おススメ使用教材
この時期から3冊もこなすのは時間的にも厳しくなるので、優先順位としてはリスニング→英作文→長文でしょうか。(長文問題は自県過去問でも対策可能なので)
英語・冬休み中:仕上げ学習・自県過去問
英語に関しては、冬休み以降はあまり時間を割かずに自県過去問中心で進めます。
※あくまでも基礎力は十分という前提ですが
単語・リスニングに関しては冬休み中も定期的に学習するように。
自由英作文も自分なりの形を完成しておくと良◎。
★おススメ使用教材
自県過去問・リスニングアプリ
英語・受験前30日:自県過去問
やはり、この時期は自県過去問で実践感覚を仕上げます。
英単語・熟語の最終確認も怠らないように。
★おススメ使用教材
自県過去問
◎理科・社会対策のスケジュールとポイント
理科と社会は受験直前期に力と入れて学習する2教科となります。
国数英と違い、直前の2ヵ月で一気に得点力を上げることも可能だからです。
本来はこの時期までに一通り復習を終えているのが前提なのですが、もし今の時期までにあまり、理科社会の学習をしてこなかった生徒も効果は出るので、あきらめずに頑張りましょう。
学習計画としては同じ感覚で進めていくべき2教科なので、合同で説明します。
理社・2学期中:授業優先
11月~12月は英数中心で社会・理科まで手を出すと中途半端に終わってしまう可能性も高いので、あえて授業単元の復習程度に留めておきます。
そのぶん、冬休み以降に時間を割けるように、英数は基礎学力を上げておきましょう。
理社・冬休み中:インプット&アウトプット
ここから理科・社会は集中して取り組んでいきます。
自県過去問ももちろん大事なのですが、この時期に大事な作業は、覚えながら問題を解くというアウトプット中心の学習です。
ただ、ひたすら教科書・参考書を読みまくるのではなく、1日1単元仕上げるつもりで、まず1時間、用語などのインプット学習をして、その単元の公立高校過去問抜粋問題集でたくさんの問題を解き記憶を定着させていきます。
高校入試問題では一問一答形式の問題は少なく、グラフや資料を使った問題がほとんどであり、その出題形式に適応できるように学習していく必要があるからです。
ここからの2ヵ月は必死にその学習を繰り返し、精度を上げていく事が大事。
自県過去問にこだわらず、他の都道府県の公立過去問をたくさん解く学習を積み重ねましょう。
歴史の年号暗記も忘れずに。
★おススメ使用教材
ひたすら単元ごとにインプット→アウトプットを繰り返すなら、単元ごとに分かれている分野別過去問が問題量的にもベストです。
しかし、今から買おうと思ってもほぼ売り切れ状態なので、その場合は公立過去問抜粋問題集を理科・社会でそれぞれ別なもの3冊づつくらい解く覚悟で臨みます。
他の公立過去問抜粋問題集は過去記事参照
理社・受験前30日:自県過去問
冬休み中とやる学習は変わりません。
ひたすら、インプットをアウトプットを繰り返す。
自県過去問は時間感覚を確認する上で3年分で十分でしょう。
★おススメ使用教材
自県過去問
◎私立過去問対策も日程を決めて実施する
滑り止めなのか、それとも入試で高得点を取り学力特待を狙いに行くのか等、対策学習に割く時間は各ご家庭の考え方次第ですが、少なくとも、受験前に過去問を時間を計って解いてみることは経験しておいたほうが良いでしょう。
特徴のある出題形式やマークシート式の解答用紙もあるので、できるだけ早く過去問も入手しておいたほうが無難。
私立高校合格の資格を持って、公立高校受験に向かうのは精神的な安定という意味でも必要なことです。
受験前の土日を利用するなど、事前に過去問演習を実施する日時を決めておき、学習計画に組み込んでおくこともお忘れなく。
では、このへんで(^^)/